2011年07月14日

およその満月と無風の竹林





乗り過ごす勇気もなく、最寄り駅で降りた。



足元に落ちているのは、誰かがちぎり捨てた撤去警告の紙。

私は石のベンチに座って、放置禁止区域に据えた自分の所有物を眺める。

その距離、三メートル。



駅舎のシャッターが閉められ、中の明かりも消えた。

空調の外気口だけが、相変わらず生真面目に不快な音をあげている。



この三メートルの間を、幾人もの人が通っていく。

どんな風に映るだろうか。
誰かを待っているように見えるだろうか。

私は何かを待っているのだろうか。



背後を左後ろ脚を失った猫が通る。
一瞬こちらを見遣っただけで、全く媚びてこなかった。




あの自転車に乗ればさほど家も遠くない。

そんなことは十分過ぎるくらいよく、わかっている。








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posted by アキラm at 02:13| Comment(0) | 無分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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