2012年04月04日

豪雨から日が差して、晴れたまま雪が降った。





2012年3月29日、午前9時30分頃、父方の祖母が亡くなりました。


地元はもちろん地元を出てから出会った人たちも含め、
多くの友人が彼女に会ってくれました。
彼女はその度、とても喜んでいました。

この場を借りて、
彼女に会ってくださったみなさま、私が話す彼女を聞いてくださったみなさま、
本当にありがとうございました。
心より、御礼申し上げます。







亡くなるちょうど1週間前。
ベットからもう起き上がることができなくなっていた彼女に抱きつき、
「おばあちゃん、東京帰るよ、またね」と言った。
もう最後になるだろうと思っていた。

目がうつろになる時間も長くなっていた彼女が、
そのときはしっかり焦点を合わせて私を見つめ、はっきりとした笑顔で見送ってくれた。

私を、見送ってくれた。


昨年末に医師から覚悟するよう言われ、以後できる限り会いに行けたから悔いはない。
欲をいえば、それはキリがないけど。

彼女にとってこの3ヶ月は、言葉を借りればまさに、ボーナスタイムだったのだと思う。
それは私たちにとっても同じことだった。


最期は病院で、私の母に看取られて静かに、目を疑うほど自然に、息を引き取ったそうだ。
亡くなる1時間ほど前には叔母の手を握り、「また夜来るからね」という言葉に頷いていたという。

それほど彼女は穏やかに心臓を止め、優しい顔で冷たくなっていった。









彼女の葬儀の日は朝から豪雨で、
でも葬儀が終わった途端に日が差して、そのうち晴れたまま雪が降り出した。

「結婚なんてしない方がいい。いつかこうして別れなきゃならんだからな」
祖父が精一杯、冗談ぽく笑った。







おばあちゃんの手はきれいだった。
白くて、こじんまりしているけど指はすっとしていて。

でも私がそれを褒めると、おばあちゃんは決まって悲しい顔をしたんだ。
「もう働かなくなったってことだいね」って。


おばあちゃんがそっちへいった日の夜にね、おじいちゃんが言ってたよ。
「おばあちゃんは、よくやってくれた」って。
あの口の悪いおじいちゃんがだよ。

よかったね、おばあちゃん。
たくさん働いてきて、がんばってきて、よかったね。

がんばってくれて、ありがとう。







降簱七五三子、享年八十五歳。

遺影の中の彼女はまだ若くぽっちゃりとして、白い歯が見えるほど笑っていてとても素敵だ。
ワンショットに加工される前のその写真に一緒に写っていたのは、小学校の頃の私…てのは、
自慢していいよね。









posted by アキラm at 00:12| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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